10月12日にファックスをお送りいたしましたがお読みいただけましたでしょうか。

繰り返しになりますが、私たちは「お菓子事件」発生時の状況、及びその後の指導内容・方法、その時の生徒の様子等、学校で起きた事実についてお知らせいただきたいと強く希望しています。

すでに陵平がこの世を去ってから２週間がすぎようとしています。
彼がなぜそのような選択をしたのか、その時どんな気持ちでいたのかを知りたいと思うのは、親として当然の心情であり、また権利だと思います。

お忙しい校務を抱え、恐縮に存じますが、可能な限り早い時期に、下記の2カ所へファックスまたはメールでお知らせくださるようお願い申し上げます。

2000年10月14日
両親名

前略
先週はご丁重なるお便りをいただき有難うございました。
ご依頼がありましたことについてお知らせいたします。

【9月29日（金）】

（1）　昼休みに2年5組の男子生徒1名がお菓子を食べていたことがわかり、その後事情を確認したところ、他の生徒も食べたことがわかる。

（2）　2年5組の帰りの会で
1.　その日（9/29）に自分が持ってきて、食べた生徒
2.　その日（9/29）に自分は持ってこなかったが、もらって食べた生徒
3.　以前に持ってきて食べたことがある生徒
について名乗り出て欲しいという。その結果、●●君も含めて9名がお菓子を食べた事実が分かった。

（3）　放課後会議室で2年5組の関係性と9名に事情を聞いたところ、他の生徒も含めて全員で21名関係していることがわかった。そしてその21名に対して学年主任より今後の学校生活を一人一人がよくするよう自覚を促す話をした。その中で、
1.　お菓子についての事実を具体的に書く。
2.　他に反省すべき点があれば書く。
3.　今後クラス・学年など、これからみんなに対して何か自分が貢献できること
の観点で作文を書くように宿題として出した。

　一人一人の事情を聞くのに時間の大半がとられてしまったため、担任からの個別指導は次の日にすることにして、学年主任からの話が終わったのち、午後6時頃全員を下校させた。

【9月30日（土）】

（1）　この日、●●君は以前から決まっていた病院での検査のため欠席した。

（2）　20名の生徒については理科室で全体指導をした後、各担任から個別に指導した。
1.　宿題として出していた作文の事後指導
2.　2年生としての自覚を持つこと、委員長、あるいは部長としての意識をしっかり持ってもらいたいこと等

　併せてこの事実について生徒が自分から親に話をすること、その後担任から各家庭に連絡する旨の話をした。
　全体指導・個別指導の結果、各生徒とも深く反省しているようであり、これからしっかりやっていこうという様子であった。

（3）　各学級において朝の会で、お菓子のことについて、学校の決まりを守ること、2年生としてこれから自覚するよう話しをした。

（4）　午後9時過ぎ担任が●●君の家庭と連絡を取り、母親と話をする。
20名の生徒についても同様に各担任より家庭に電話をする。

ファックスをありがとうございました。
簡潔な内容でアウトラインは把握できました。
しかし、あまりに希薄な内容に、正直言って怒りを通り越してあきれているというのが率直な感想です。

重ねて質問します。

1.　（3）にある会議室での2年5組の9名に対する指導にはどなたが参加されたのか。その時どのような会話がなされたのか。これはその場にいらした先生方すべてから、お返事を頂戴したいと思います。

2.　同じく（3）、9名に事情を聞いたところ全員で21名が関係していることがわかった、とありますが、どのような方法でそれが判明したのでしょうか。

3.　（3）の2、「他に反省すべき点があれば書く」とありますが、なぜお菓子を食べた件の指導で、「他に反省すべき点」を取り上げるのか。その教育的効果性を明確に納得できるようご説明ください。

4.　（3）の3、みんなに対する貢献とありますが、貢献とは自らの意志で他のためにするものであり、この場合「貢献」の名を借りた罰と言うべきものです。なぜこのような方法を採るのか、同じくその教育的効果性を明確に納得できるようご説明ください。

以上です。

2000年10月16日
父親名

ファックスをありがとうございました。

お忙しいことは重々承知しています。
が、対応の遅さと本日のファックスの内容には、大いに不満があります。

1. 回答に時間がかかるかどうかは16日の段階で明らかなはずです。であるなら、「時間の猶予を」という今回のファックスは、その時点で発送されるべきものです。

2. 「猶予を」というのであれば回答がいつになるかを示すべきです。

3. あるいは進捗状況を示すなど、具体的な情報を提供すべきです。

以上のような理由から、今回のご回答は、一般常識からも大きく乖離したものであり、人の上に立つ人間としても、教育者としても、また一般社会人としても、「恥ずかしい」内容といわざるを得ません。

「学校の責任を追及したくない」というのは私たちの希望です。ただしそれが保証されたものでないことは、ご認識ください。

なお、ファクシミリは今後もＴ、Ｍの双方にお願いいたします。

以上です。

2000年10月19日
父親名